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知らなきゃ損!施工管理の相棒・職長さんとは...

施工管理と力を合わせる現場のキーマン

建設現場には多くの人が関わります。大工さん、鉄筋工さん、電気工事士さん、設備工事の職人さんなど、さまざまな専門職が集まり、それぞれが持つ技術を発揮して一つの建物をつくり上げていきます。
しかし、ただ人が集まっただけでは工事は進みません
「どの作業を、どの順番で、誰が担当するのか」を考え、現場をスムーズに動かすリーダーが必要です。そこで重要な役割を果たすのが職長さんです。

職長さんの役割とは?

1. 作業の段取りを決める
現場では複数の工種が同時に作業を進めています。例えば「壁を仕上げる前に配管工事を終えておく」「床を貼る前に電気配線を仕込む」といった順序を守らなければ、工事がやり直しになったり、無駄な時間が発生したりします。
職長さんはこうした段取りを考え、仲間に指示を出して効率的に作業が進むようにします。
2. 安全を守る
建設現場には常に危険が伴います。高所での作業や重機の操作、重量物の運搬など、一歩間違えれば事故につながります。
職長さんは仲間の動きを見ながら「ヘルメットをしっかり着けて!」「ここは先に養生をしてから作業しよう」と声をかけ、事故を未然に防ぐ役割を担っています。安全に働ける環境をつくるのも、職長さんの大切な仕事です。
3. チームのまとめ役
現場はベテランから若手まで幅広い年代の職人さんが集まります。経験豊富な人から新人までが同じ現場に入るからこそ、まとめ役が必要です。
職長さんは「新人に技術を教える」「職人同士の調整役になる」など、人と人をつなぐ役割も担っています。『現場の雰囲気をつくる存在』、と言ってもいいでしょう。

施工管理との違い

ここで気をつけたいのは、「職長さん」と「施工管理」は同じではない、ということです。
職長さんは 職人チームを率いるリーダー。現場で一緒に汗を流しながら、チームを動かす役割を担っています。
一方、施工管理は 現場全体を統括する司令塔。作業の品質・工程・安全・コストを管理し、発注者や設計者と打合せを行いながら、工事全体を成功に導く立場です。
例えるなら、職長さんは「キャプテン」施工管理は「監督」
キャプテンがいなければ現場の職人さんはまとまりませんし、監督がいなければ試合そのものが成立しません。どちらも必要不可欠ですが、工事全体を責任持って進めるのは施工管理です。

職長さんと施工管理の関係性

現場では「施工管理」と「職長さん」が二人三脚で動いています。
例えば、施工管理が工期を守るための工程表をつくっても、実際に現場で作業を進めるのは職人さんたちです。その職人チームをまとめ、工程表通りに仕事が進むよう支えてくれるのが職長さんです。
逆に、職長さんが「この段取りでは作業が重なって危険だ」と感じたとき、それを施工管理に伝えて調整することで、より安全で効率的な現場運営ができます。
つまり、施工管理と職長さんは「上下関係」ではなく「協力関係」。お互いの役割を理解し合い、信頼関係を築くことが、良い現場づくりにつながります。

未経験から施工管理を目指す人へ

もしあなたがこれから施工管理を目指すなら、職長さんの存在を知っておくことは非常に大切です。
未経験で現場に入ると、専門用語や段取り、作業の流れがわからないことも多いでしょう。そんなとき、最も身近で頼れるのが職長さんです。現場で培った知識や経験を持つ職長さんに学びながら、施工管理として「全体を見る力」を少しずつ養っていくことができます。
ただし忘れてはいけないのは、工事全体を動かす責任を持つのは施工管理だということ。
発注者とのやり取り、工期や予算の調整、品質管理、安全への最終責任これらは施工管理だからこそできる役割です。
現場で信頼される施工管理になるためには、職長さんと協力しながらチームをまとめ、現場を円滑に動かしていく力が求められます

まとめ

職長さんは職人チームを率いるリーダー。段取り、安全、チームのまとめ役を担う。
施工管理は現場全体を統括する司令塔。工期、品質、コスト、安全の最終責任を負う。
両者が協力し合うことで、安全で質の高い工事が実現する。
これから施工管理を目指す方にとって、職長さんは現場で最も頼りになるパートナーです。
しかし、現場全体を見渡し「プロジェクトを成功させる」責任を担うのは施工管理
その大きなやりがいと責任を知ったうえでチャレンジすれば、建設業界で確かなキャリアを築いていけるでしょう。