施工管理の現場で学んだ「チームで働く」って本当の意味
「チームで働く」と聞いて、どんなイメージが浮かびますか?
仲良く、協力して、助け合って仕事する。たしかにそれも正解です。
でも、建設現場、特に施工管理という立場になると、それだけでは足りません。
■ 施工管理って“まとめ役”だけじゃない
未経験の方には少しピンと来ないかもしれませんが
施工管理の仕事は、いわば「現場の司令塔」と「調整役」の両方を担っています。
図面通りに建物を完成させるためには、
鉄筋工、型枠大工、電気工、設備工など、様々な専門職の職人さんたちがタイミングよく現場に入ってくる必要があります。
でも、それぞれが自分のスケジュールや都合を持っている。
「じゃあ明日やってくれますか?」で簡単に動ける人たちではありません。
だからこそ、先を読み、各業者さんと信頼関係を築き、全体のバランスを取るのが施工管理の仕事。
まさに“人と人の間をつなぐ仕事”なんです。
■ 「この人のためなら頑張れる」と思わせる力
現場は“生もの”です。
雨が降れば工程は狂うし、資材の納品が遅れれば職人さんは手が止まります。
でも、どんな状況でも最終的に完成させるのが施工管理の責任。
だからこそ、普段から現場での信頼の積み重ねが大事になります。
「この人の頼みなら、段取り変えてでも対応しよう」
そんな風に思ってもらえるかどうかは、日頃の関わり方にかかっています。
挨拶を欠かさない。感謝の気持ちはきちんと言葉にする。職人さんの仕事をよく見て、理解しようとする。
「チームで働く」というのは、技術や知識よりもまず、こういった“人間関係を築く力”が土台になっています。
■ チームとは「同じ方向を向く人たち」
チームで働くということは、「仲良しグループ」になることではありません。
違う立場、違う視点の人たちが集まりながらも
「この建物を完成させる」という共通のゴールに向かって動いているかどうか。
これが一番大事です。
時には意見が食い違うこともある。現場で衝突することもある。
でも、その都度きちんと話し合い、落としどころを探す姿勢があれば
そこに“チーム”は生まれます。
■ 未経験でも、「聞く力」と「気配り」があればやっていける
施工管理というと、難しそう、大変そうと思われがちですが、実際の現場で求められるのは、
- 素直に「わからない」と言える勇気
- 相手の話をきちんと聞く姿勢
- 周囲へのちょっとした気配り
この3つです。
知識や経験は、後から必ず身につきます。
でも、“人と一緒に働く姿勢”が身についていないと、いくら技術があっても現場は回りません。
まとめ
施工管理の現場で「チームで働く」とは、
“人に任せ、人に頼り、人と進む”こと。
未経験からでも始められる仕事だけど、だからこそ「人とどう関わるか」が問われる世界です。
興味があるなら、ぜひ現場の空気を一度見に来てみてください。
図面の中では見えない“人の力”が、そこにはあります。